春。だからアニメの話でも

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ごきげんよう、のえるです。


『春。だからアニメの話でも』


2011年も春アニメがあらかた始まり、1週間で放送される本数たるや。
U局系やBS系での重複分を個別集計したら1TBや2TBのハードディスクですら、
1クールでさっくり埋まるほどです。(録画フォーマットをtsと仮定)

そんな中でもやっぱり大手局のTBSやフジなどが放送を手がける作品は手堅い。
特に「おそらく2クールだろう」といわれている「緋弾のアリア」はおそらく春アニメ
の中核を担う存在だ。

第一話からキャラや世界観がなんとなく理解できる内容で、テンポもよくて面白かった。
これならば前クールで放映して、予想だにしなかったほどの人気が出た「IS」の後釜
を勤められるなぁと思った。
...けど。
その後に続けて放送された「電波女と青春男」。
これはー...人を選びまくりますね。第一話は次回以降も見たくなるような見せ方をする
という目標が大前提ですが、この作品は「何を主眼に見ていけばいいのか?」が迷って
しまいう~~ん...と悩んでいると終わってしまい、何も残りませんでした。

「電波女~」は監督も製作会社も好きなところだったので、ちょっと期待していたので
すが次週からは視聴も怪しいです。

なにより視聴して一番感じたことは「コレって一昔前ならOVAで出る作品だな」とい
う感想でした。
それで思い出したのは「イリヤの空 UFOの夏」。
あれはOVAで確か2005年の春頃に出てたハズ。
この「電波女~」も私の感覚では「イリヤ~」と同じ空気をまとっているんです。

なんというか...今のアニメってもうとにかく1クールやってあとはDVD&BDで売り
上げてトントンという感じじゃないですか。
まずTVで放送すれば評価はどうあれ非常に多くの人に見てもらえる。
その中で後はどれだけDVD&BDや関連商品を伸ばせるのか。

「100%趣味でアニメ作ってるワケじゃないからしょうがない」

という現実が常にあるのです。
でもコレは仕方ないこと。ゲーム会社の製作だって「企業」として動いてる以上同じな
のです。

しかし世の中広いものです。
アニメではないものの、「100%自分の趣味(嗜好)で番組作ってます」という人も
実際にはいるのです。
...そう。先週の日記にも書きました「水曜どうでしょう」のディレクター藤村氏。

彼は唐突にあんなことしたい、こんなとこ行きたいと思ったらそれを行った時の楽しみ
みたいなモノを自分の中にすえて実行に移します。
当然工程も結果もメチャクチャなものになったり、予想だにしなかった結果や道を示す
こともあります。

でもそこにはいつも「見たこともない」結果=映像が導かれてきます。

そこに彼の編集の妙が加わり、放送される番組も「見たことない番組」に出来上がりま
す。なのに何故かしっかりと視聴者に受け取られるのです。
過去の「水曜どうでしょう」は現在全国で再放送され、再編集されてDVDがどんどん
出ています。
一番新しいDVDでさえ、内容は10年以上前の番組ベース。
なのに面白い、なのに古くない、なのに新しい!のです。

今アニメ業界で「自分」を出せてる人ってどれだけいますかね。
「魔法少女まどか☆マギカ」の虚淵さんなんかは、今回かなり出せてる気がしてすごく
いいなぁと思います。
ゲームでここまでの自我を通せる人って今なら誰だろう?
小島監督のスナッチャー&ポリスノーツなんかはすごく出てたかも。
またアドベンチャーの新機軸を見せて欲しいなぁと思ってしまいます。


というところで今回はこのくらいで。
それではまた、ごきげんよう。